概要・特徴 |
山形市に隣接する県と市の共同開発による企業団地・アルカディアソフトパークの株式会社シェルター本社ビル。先進的なイメージの外観を山形市街に向けてそびえたつ。 門型の突き出た壁とカーテンウォールでシンメトリーにデザインされたファサード。雄大な自然をバックに、透明なガラスのカーテンウォールが、奥羽の山々を映し出し、一幅の絵のような美しさをかもしだしている。 独自に開発したKES構法をベースとし、「木質構造の大空間」をテーマとして、準耐火地域で最大規模の木造建築物を目指した。先進的な外観にもかかわらず、構造体は木構造。スチールを木で挟んだブレースで横力を受ける構造とし、開放感のあるプランニングを実現している。耐力壁をブレースに変えることで、外側に窓、カーテンウォールを設ける事が出来る。夜になると、カーテンウォールに木造の骨組みが、特にブレースが浮かびあがり、この建物が木造であることを主張する。 内部は、外部と趣を異にした大空間が広がる。木に包まれた空間は、空気までも快適 に変え、働く人に穏やかな環境を与えている。中央には、3階まで続く1000m3の吹 き抜け。上部のピラミッド型のトップライト(実物の相似形)から、光のシャワーが訪れる人を和ませる。 人そして環境に配慮し、木をベースに、さまざまな素材を使用しながら、木造であること の制限を越え、高次を目指して……、木造の未来の可能性を具現化した建物である。
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